面接の答え方ではなく、「その子の根っこ」を引き出す――堅田高校で個別模擬面接
先日、滋賀県立堅田高校へ行ってきました。
就職を希望する6名の生徒さんに
一人ずつ個別で模擬面接をしました。
いやー、しっかりしていました。
まず驚いたのが入退室です。
入室する。
挨拶する。
椅子の横に立つ。
着席する。
最後にお礼を言って退室する。
ちゃんとできているんです。

これ、当たり前のように思うかもしれません。
でも模擬面接に行くと
就職試験直前でもここから練習することは
珍しくありません。
今回は入退室について僕から教えることは
ほとんどありませんでした。
声もしっかり出ている。
笑顔や表情について少しアドバイスしたくらいです。
これは生徒さん本人が頑張っているのはもちろんですが
先生方が日頃から丁寧に指導されているからでしょう。
「よく指導されているなあ」
まずそう思いました。
「できるだけ深く聞いてください」
今回、先生から事前に言われていたことがあります。
「できるだけ難しい企業にも挑戦させたいので
深く聞いてあげてください」
よし。
それなら遠慮なくいきます。
生徒さんたちは
自己PRも
長所も
学生時代に頑張ったことも
一通り準備しています。
聞けばちゃんと答えます。
でもね。
答えられることと
自分のことを本当に理解していることは
同じではありません。
僕はそこを見ます。
面接官は「私の強みは○○です」を鵜呑みにしない
たとえば
「私の強みは継続力です」
と言ったとします。
もちろんそれはいい。
でも面接官は
「本当に?」
と思っています。
だから僕はさらに聞きます。
「それって他にどんな場面で出た?」
「学校以外では?」
「誰かに言われなくても続けてる?」
「昔からそういうところある?」
こうやってどんどん聞いていきます。

なぜか。
僕が見ているのはその強みが
「くせ」になっているかどうかだからです。
強みは、「習慣」になっていると強い
一回だけできた。
先生に言われたからできた。
部活動の時だけできた。
それだけでは
その人の本当の強みとは言い切れません。
でも
違う場面でも同じことをしている。
何度も繰り返している。
本人が意識しなくても自然にその行動が出ている。
そこまでいけば
「あ、この子は社会に出ても
同じ強みを発揮するやろうな」
と想像できます。
高校時代に咲いていた花が
社会人になってもまた咲く。
企業が見たいのはそこなんです。

これは大学生の就職支援でも
ずっと言っていることです。
自己PRは
「私はこんな強みがあります」
と言うだけでは弱い。
その強みが、
もう普段の行動になっている。
そこまで伝わると、
一気に説得力が出ます。
「あ、自分ってそうなんや」
今回もありました。
質問を重ねていくうちに、
生徒さんの表情が変わる瞬間が。
「あ、自分ってそういうところがあるんや」
本人が気づくんです。
これが面白い。
僕が答えを教えたわけではありません。
話を聞いて、
質問して、
もう少し聞いて。
その中で本人が何気なく話した言葉に
「あ、それや!」
というものが出てくる。
そこを僕は拾います。
「今の話、大事やで」
「それ、君の強みやと思うで」
と返します。
するとまた表情が変わるんです。
自分でも気づいていなかったことが
自分の言葉になる。
僕は模擬面接で
ここまでやりたいと思っています。
模擬面接は、答え方を覚えるだけの時間ではない
面接練習というと
入退室を練習する
質問への答え方を覚える
自己PRを暗記する
そんなイメージがあるかもしれません。
もちろんそれも大切です。
でも僕はそれだけでは
もったいないと思っています。
模擬面接は
自分自身を知る時間でもある。
自分は何を大切にしているのか
どんな時に力を発揮するのか
どんな行動がすでに自分の
「くせ」になっているのか
そこまで分かれば
面接で話す言葉が変わります。
覚えた言葉ではなく
自分の言葉になるからです。
だから質問の角度が変わっても
答えられる。
本番にも強くなる。
基本ができているから、その先を聞ける
今回、堅田高校の生徒さんたちは
入退室も声も基本的な受け答えも
できていました。
だから僕はその先を聞くことができました。
これって先生方の日頃の指導が
あってこそなんです。
学校で基本を教えてもらう。
自己PRを考える。
志望動機をつくる。
履歴書を書く。
そこまで準備してもらった上で
外部の人間が少し違う角度から
深く聞いてみる。
普段接している先生ではなく
初対面の大人から聞かれた時に
自分の言葉で答えられるか。
そして本人も先生もまだ
言葉にできていなかったものを
一緒に見つける。
外部の模擬面接には
そういう役割があると思っています。
今回、先生からも
「今日の模擬面接は勉強になりました」
と言っていただきました。
嬉しかったですね。
僕自身も
「こういう仕事、もっとやりたいな」
と思いました。
個別模擬面接、行きます
6人なら6人。
一人ずつ、ちゃんと話を聞きます。
深く聞きます。
その生徒さんの中にある強みを探します。
そして
本人もまだ気づいていない
「根っこの言葉」を見つけます。
学校関係者の皆さん。
「自己PRは準備できている。でも、どうも浅い」
「もう一段、深く本人のことを引き出したい」
「難しい企業にも挑戦できる面接力をつけたい」
「暗記した答えではなく、自分の言葉で話せるようにしたい」
そんな時はぜひ声をかけてください。
個別模擬面接、行きます
一人ひとりしっかり向き合います!
