大学進学が正解とは限らない?親が知るべき就職事情
高卒?大卒?就職の選択は慎重に
先日、西宮の私立高校で、保護者の皆さん向けに就職活動について講演する機会がありました。私が日々大学生のキャリア支援をしている中で、「この子は高卒で就職した方が向いていたかもしれない」と思うケースが少なくありません。その理由は、高校生の就職活動は大人のサポートが手厚いからです。

高卒就職のメリット
高校生の就活は、学校の先生やハローワークがしっかりと支援し、求人も学校を通して提供されるため、一人で就活を進める必要がありません。ある意味、親や先生が子どもの進路に直接関与しやすい環境が整っています。そのため、自主的に動くのが苦手なタイプの子には、高卒での就職も良い選択肢になり得ます。

一方で、大学生の就活は完全に本人の主体性に委ねられます。キャリアセンターに行くかどうかも本人次第、どの企業を選ぶかも自分で情報を集めて判断しなければなりません。そのため、親のサポートがなくても自分で動けるタイプの子なら大学進学後の就活もうまく進められるでしょう。
求人倍率に惑わされず、就職先の中身を見る
最近のデータでは、大学生の求人倍率は約1.7倍※1、高校生は約3倍※2とされています。表面的な数字だけを見ると「高卒のほうが就職しやすい」と思われがちですが、実際には就職先の内容が重要です。どの企業にどのような条件で就職するのか、職場環境やキャリアパスをしっかり考えることが大切です。
今の時代、就職率自体は非常に高く、「就職しようと思えば100%できる」状況です。しかし、実際には就職活動に乗り遅れてしまう子も一定数います。高校生のうちにしっかりと進路を考え、大人がサポートしながら子どもに合った道を選ぶことが重要です。
※1:リクルートワークス研究所の大卒求人倍率調査(2025年卒)より
※2:厚生労働省の令和6年度「高校・中学新卒者のハローワーク求人に係る求人・求職状況」取りまとめ(7月末現在)より

ご参考まで、高卒就職と大卒就職の比較表をご覧ください。

まとめ
高卒で就職するか、大学に進学するかは、本人の性格や環境によって異なります。「自主的に動ける子なのか?」「大人のサポートが必要なのか?」この点をしっかり見極め、単に進学率や求人倍率に惑わされず、将来のキャリアを意識した選択をすることが大切です。

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