株式会社V3創立15周年にあたって
頑張る学生を応援したい!
今でも覚えているのは就職氷河期の2011年ごろ。ちょうどリーマンショックの影響も落ち着き始めたころに、とある大学のキャリアセンターからひとりの学生を紹介されました。
彼は私に会うまでに60社の面接を受け、ひとつも内定が取れていませんでした。初めて顔を見た時には思わず「えらいな、自分!」と声を掛けました。だって60社落ちてるんですよ。私が彼なら就活を諦めていたかもしれません。
そんな彼を私は本気で応援してあげたくなりました。といってもやったことは基本に忠実に、徹底的な面接対策です。面接官に対しての受け答え、面接のレッスンを集中して実施しました。
面接対策だけでなく、受ける会社の選び方のアドバイスもしました。もともとB2C企業(一般消費者が顧客である会社)の志望でしたが私のアドバイスも参考に、B2B企業(企業が顧客である会社)に志望を変えました。こうして私の指導を素直に実践してくれた結果、卒業間近に無事内定を獲得しました。その彼はいまだにお中元を贈ってきてくれますよ。
彼のような、頑張っているのに報われない学生こそ応援したいと常々思っています。これまでに出会った学生たちからは就職後もいろんな相談が来ます。私のもとを訪れる学生たちは素直な人が多く、頼ってこられるとついつい私も熱くなります(笑)。私は小難しいことは言いません。一通り学生の話を聴いた後で伝えることは「乗り越えろ!」のひと言。
シンプルなメッセージこそ胸を打つ、そう思いませんか?
就活生のべ5万人との触れ合い
おかげさまで今は年間200以上の講座を持ち、年間4,000人の学生たちに会っています。15年間の累計ではざっと5万人ほどの学生と接点を持ってきたことになります。例えるならば(阪神ファンの私としては)甲子園球場がいっぱいになるくらいの人数ですね(笑)。
その中には私の就活アドバイスが気に食わなかったり、バカにされたと思って誹謗中傷をしてくるような人もいました。5万人もいれば、私の指導方法が合わない人たちもいて当然です。そんな人たちも今、元気で暮らしていてくれたら良いなと思います。
時代の変化への対応
冒頭で私は15年間順風満帆だったと言いましたが、2020年からのコロナ禍はさすがに痛かったですね。オンライン授業に対応したりブログやSNSをしてみたり、学生の力になれる方法をイチから見直す契機となりました。
そして今、2024年。超売り手市場(学生優位)となり、就職のハードルが一気に下がったと感じます。正直、今までなら採用しなかったような学生でも採用する企業が増えてきており、少子化も相まって面接対策などのニーズが減ってきていると感じています。
それでも私のような人間を必要としてくれる学校や学生・生徒もまだまだたくさんいます。VUCAの時代(先の見えない時代)、風の時代(価値観が変わる時代)と言われる今、進路に悩む学生や指導方法を模索する先生方をこれからももっともっと応援するために私自身も日々勉強中です。